つしだ糖尿病内科眼科クリニック

糖尿病内科

糖尿病について

糖尿病は血液中の糖が増える、つまり血糖値が上昇する病気です。尿に糖が出ることは血糖値が高くなった結果であり、そのこと自体を糖尿病とはいいません。血糖値が180 mg/dlをこえたあたりから尿に糖が混じり始めます。血糖値が正常値でも腎臓の問題で混じることがあり、その場合は腎性糖尿と言って糖尿病とは別の病気ですし、糖尿病、心臓、腎臓の治療として使われるお薬の中には尿に糖を排泄しやすくする薬もありますので、尿に糖が出てなくても糖尿病の事はありますし、逆に尿に糖が出ていても糖尿病ではないこともあります。糖尿病の初期段階ではほとんど症状がないため、健診で指摘された場合は早めの受診が、診断後は定期的なチェックが重要です。

糖尿病の症状

糖尿病では初期の自覚症状がほとんどありません。しかし、高血糖状態が続くと、常に尿に糖が出ている状態になります。すると、糖はとても重い物質なので体中の水分を引っ張ってきて、尿に出してしまいます。多尿が続くと、のどが渇いてきます。そのため水分を多くとるようになりますが、この時、糖を含む飲み物を飲んでしまうと余計に血糖値が上昇してしまう悪循環に陥ってしまいます。この状態を「ペットボトル症候群」といいます。上記のような口喝・多飲・多尿の症状がある場合は、糖質入りの飲料を避け、一度検査を受けるようにしましょう。

また、高血糖状態では本来エネルギーの元となる糖が体でうまく利用できず、その代わりに脂肪を分解するようになります。その結果、食べている量が減ったわけでもないのに体重が減少します。また、脂肪を分解したときの副産物である「ケトン体」によって血液が酸性に傾いてしまい体調を崩してしまう事があります。

糖尿病の種類

(1) 1型糖尿病

膵臓からのインスリン分泌が極めて低下してしまうためインスリンを体外から補充することが基本の糖尿病です。

※まれにゆっくり進行して一時的にインスリンが不要である状態が見受けられる方もいます。(緩徐進行1型糖尿病といいます。) 

当院では、CSII(インスリンポンプ)を用いた治療も行っております。

 

(2) 2型糖尿病

インスリンの出る量が少ない(やせ型が多い)、あるいはインスリンの効きが悪い(肥満の方が多い)状態。生活習慣と遺伝的要因が影響し、中高年層に多く見られます。日本人の95 %以上がこのタイプです。飲み薬で治療する方、インスリンを含む注射での治療をする方、どちらもいらっしゃいます。

 

(3) その他の糖尿病

他の疾患(肝硬変、慢性膵炎、甲状腺疾患など)が原因でなる糖尿病です。ステロイドホルモンなどの薬の副作用として血糖値が上昇することもあります。

 

(4) 妊娠糖尿病

妊娠中は通常より厳しい診断基準になっているため、厳密には糖尿病の診断には至っていない高血糖状態です。妊娠中はホルモンの影響で、通常よりもインスリンの効きが悪くなりやすいため血糖値が上昇しやすくなります。そのままにすると、お子様には胎児奇形や巨大児のリスクが高まり、母体にも様々な合併症のリスクが高まります。また、出産後も妊娠糖尿病になった方は、将来の糖尿病発症リスクが非常に高いことが知られています。

糖尿病の合併症

糖尿病の合併症は神経障害、網膜症(眼の合併症)、腎症、動脈硬化症(脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症など)、悪性腫瘍(リスクの上昇)、歯周病、認知症など様々です。

特に神経障害、網膜症、腎症は三大合併症と呼ばれ、進行すると生活の質に大きな影響を及ぼします。
当院では眼科と内科が併設されており、内科診察後に網膜症の検査をすぐに行うことができます。また、眼底カメラを用いることで車でいらした方も無散瞳で眼底検査を受けることができます。その他、神経伝導検査によって神経障害を。採血および尿検査によて腎症をカバーすることができます。

また、動脈硬化症は血糖値の高さそのものよりも、血糖値の変動によって進行すると言われています。血糖の変動(ばらつき)は食後高血糖(血糖スパイク)や低血糖があると大きくなります。当院は持続血糖測定を積極的に用いて、できる限り平坦な血糖変動を実現できるように努めています。

検査

当院では最新の検査機器を用いてほとんどの検査結果を当日中に患者さんにお伝えいたします。

 

HbA1c検査
血糖値は時間によって変動しますが、過去1,2か月の平均の血糖の状態を見ることができる検査です。
血液一般・生化学検査・尿検査
肝機能、腎機能、脂質・尿酸値やといった合併症やその他の生活習慣病に関わる項目を当日中に検査できます。
※ 尿アルブミン定量検査や甲状腺機能検査など一部、当日に対応できない検査もあります。
持続血糖測定検査
皮下に留置するセンサーを用いて24時間の血糖変動に近い値を採血することなく測定できる検査です。当院ではFreeStyleリブレ2とういう検査機器を用います。スマートフォンや専用のリーダーを使ってご家庭での2週間分の血糖の変動を可視化することができます。
神経伝導速度検査
糖尿病神経障害はしびれや痛みといった自覚症状が中心で評価が難しい合併症です。当院では、DPNチェッカーという機器を用いて、数値化することで重症度判定や早期発見することができます。

糖尿病の治療

当院では医師・看護師(日本糖尿病療養指導士を含む)・管理栄養士・視能訓練士のチームを組み、患者さんの治療、合併症管理をサポートする体制を整えております。単に薬を処方するだけでなく、皆様それぞれの背景に応じた治療プランに応じることができるように対話を重視する方針としております。また、地域の薬局や機関病院とも連携し最新の糖尿病治療に対しても幅広く対応いたします。

 

食事療法

日本糖尿病療養指導士である管理栄養士がその方にあった食事プランを提供いたします。

 

薬物療法

経口血糖降下薬
単に血糖値を低下させるだけでなく、生活習慣や金銭面、総薬剤数、剤型(口腔内崩壊錠)および相互作用に配慮した処方を心がけます。地域の薬局とも密接に交流し、情報交換を積極的に行います。
インスリンを含む注射療法
経験豊富なスタッフが初めての方でも安心できるように丁寧にお教えします。
CSII(インスリンポンプ療法)
持続血糖測定器と連動するインスリンポンプ療法などの最新の治療法にも対応いたします。

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